レーザープリンタやコピー機で使用されてるトナーは熱で紙に定着され文字や図形になります。再度熱を加えることによりプリント基板のパターンを生基板に転写してプリント基板を作るという技術がネットで蓄積されてます。当方も技術取得のため、トナー転写方式プリント基板を作成することにしました。

手順

手順は以下の通り。

  1. Eagleなどで回路図を書く
  2. レーザープリンタなどで版下を印刷
  3. 生基板にアイロンなどで熱を加えて転写
  4. 生基板から紙を除去しトナーだけにする
  5. エッチングをする

当方はEagleを使ったことありません。後閑 哲也さんの「EAGLEによるプリント基板製作の素」を入手して勉強しながら作成しました。

そして肝心のトナー転写方式プリント基板に関しては、ほっけみりんさんの「アイロン転写プリント基板」に詳しい説明がありますので、参考にさせて貰い作成しました。

図面

作成するプリント基板の回路は、実用性があり部品が少なくしかもピン間の配線する回路ということで、SatE-Oさんの「AVR – ATmega48,88,168リセッター」を参考にしました。

できた回路図は以下の通り

設計したATmega8リセッタ回路

設計したATmega8リセッタ回路

電源部分が少し違うぐらいで、SatE-Oさんの回路とほとんど一緒です。

版下作成

当方はレーザ・プリンタを持ってません。そこでインクジェットで印刷しコピー機でコピーを取って版下を作成することにしました。

できあがった版下

コピー機で作成した版下

コピー機で作成した版下

良い感じにトナーがのってますが、一部のパターンが横の線と接触してます。修正可能ですので、このまま使用します。

トナー転写

ほっけみりんさんの、ノウハウを元にアイロンで転写してみた。
それがコレ

アイロンでトナーを生基板に転写

アイロンでトナーを生基板に転写

トナーのノリが悪いところはマーキーで修正しましたが、少々擦ったところでトナーははがれません。しっかりトナーは生基板に転写されました。

エッチング

エッチングです。ほっけみりんさんによると、ジップロックでエッチングするのが便利とあり、その通りやってました。
エッチングの進み具合がよく分かり確かに便利です。

ピン間の配線も接触なくパターン切れもなく、プリント基板の作成は成功のようです。

エッチングが終わった基板

エッチングが終わった基板

穴あけ

トナーはクレンザーとスチールたわしで除去しました。しっかり転写されてますのでパターンを潰さないように優しく根気よく磨く必要がありました。

トナー転写・エッチングは上手くできました。穴あけが意外と難しかった。万全を喫して台つきドリルを用意したのですが、数カ所ミスをしました。

念のためピン間の配線にはカッターで修正しました。

穴あけ加工後の基板

穴あけ加工後の基板

部品の実装

部品を実装しました。部品数も少ない上プリント基板です。実装は簡単です。
紙が貼られてる方がターゲットCPUです。

部品を実装して完成

部品を実装して完成

ミス発見

電源の電圧も問題ないしCPU自体の動作にも問題は無さそうなのですが、AVR ISP端子にHIDaspxライタを接続してもCPUを認識できません。調べてみると回路図が間違ってた。AVR ISP端子のMOSIとMISOが逆になってた。(@_@;;;)

仕方ないので基板を修正した。
それがコレ

基板を修正

基板を修正

基板の修正も終わったのでATmega88PにSatE-Oさんのファームを書き込みました。

動作テスト

現在仮死状態のATmega328Pはないので、強制的にヒューズビットを書き換えて仮死状態にしてテストしました。テストは合格。文字通り「黄泉がえり」ました。

動作テスト

動作テスト

回路図

回路にバクがあったりと不完全なところがありますが、この記事を読んでいただいてる方の参考になるかも知れませんので、Eagle関係ファイルを置いておきます。ご自由にお使いください。

この記事を読んでいただいてる方の参考になるかも知れませんので、バクを修正したEagle関係ファイルを置いておきます。ご自由にお使いください。

Mega8リセッタEagle関係ファイル"Mega8リセッタEagle関係ファイル"をダウンロード

注意・その他

ATmega8リセッタはATmega8系のCPUなら蘇らせることができると思います。当方はATmega88PとATmega328Pしか手元にありませんが、少なくともこの二つのCPUを蘇らせることができました。
今回はATmega88PにSatE-Oさんのファームを書き込んで実装しましたが、ATmega328Pでも問題なく動きました。

注意点としては、ATmega8リセッタは12Vをリセットピンに加えます。12VというとCPUをあの世に送ってしまう電圧に近いです。使用する電源は安定化した12V電源を利用してください。

雑感

Eagleでの設計も、トナー転写方式プリント基板作成も意外と簡単でした。7セグLEDなどの配線が邪魔くさい回路にはプリント基板は有効です。
これからは積極的にプリント基板を作成していきたいと思います。ほっけみりんさん、トナー転写方式プリント基板作成ノウハウ提供ありがとうございました。